NHKドラマ「マッサン」のモデルとなった竹鶴政孝氏が世に送り出したウイスキー「ブラックニッカ」。
ウイスキー初心者の方にぜひ飲んでもらいたい銘柄のひとつです。
今回は、ブラックニッカの種類とそれぞれの味わい、おすすめの飲み方を紹介します。
ブラックニッカの種類
ここでは販売中のボトルに加え、終売となっているブラックニッカを紹介していきます。
ブラックニッカの種類一覧
| 商品 | 種類 | アルコール 度数 | 容量 | 価格帯 | |
|---|---|---|---|---|---|
| | ブラックニッカ クリア | ブレンデッド | 37% | 700ml | 約1,000円 |
| | ブラックニッカ スペシャル | ブレンデッド | 42% | 720ml | 約1,400円 |
| | ブラックニッカ リッチブレンド | ブレンデッド | 40% | 700ml | 約1,200円 |
| | ブラックニッカ リッチブレンド エクストラシェリー | ブレンデッド | 43% | 700ml | 約4,500円 |
| | ブラックニッカ ディープブレンド | ブレンデッド | 45% | 700ml | 約1,300円 |
| | ブラックニッカ ディープブレンド エクストラスイート | ブレンデッド | 46% | 700ml | 約7,200円 |
| | ブラックニッカ アロマティック | ブレンデッド | 40% | 700ml | 約8,900円 |
| | ブラックニッカ ブレンダーズスピリット | ブレンデッド | 43% | 700ml | 約10,000円 |
| | ブラックニッカ クロスオーバー | ブレンデッド | 43% | 700ml | 約10,000円 |
| | ブラックニッカ ディープブレンド ナイトクルーズ | ブレンデッド | 45% | 700ml | 約10,000円 |
ブラックニッカ クリア

| 原産国 | 日本 |
|---|---|
| 種類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 37% |
| 容量 | 700ml |
| 価格帯 | 約1,000円 |
「ブラックニッカ クリア」は、ブラックニッカの定番ボトルです。
ウイスキー独特の味わいやクセを生み出すピートが含まれておらず、さっぱりとした口当たりとなっています。カラメルやバニラのような香りが特徴的です。
アルコールの刺激をやや強く感じますが、クセがなく、ウイスキー初心者でも飲みやすいボトルといえるでしょう。
ブラックニッカ スペシャル

| 原産国 | 日本 |
|---|---|
| 種類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 42% |
| 容量 | 720ml |
| 価格帯 | 約1,400円 |
「ブラックニッカ スペシャル」は、1965年に発売された新ブラックニッカを1985年にリニューアルして発売されたボトルです。
1999年、宮城峡蒸留所にカフェ式連続蒸溜器が導入されてから、宮城峡で作られたグレーン原酒をブレンドしています。
スッキリとした口当たりで飲みやすいのが特徴です。また、カラメルやバニラのような香りとバニラやフルーツのような甘みを感じることができます。
値段も1,000円台で、初心者でも手の出しやすい1本といえるでしょう
ブラックニッカ リッチブレンド

| 原産国 | 日本 |
|---|---|
| 種類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 40% |
| 容量 | 700ml |
| 価格帯 | 約1,200円 |
「ブラックニッカ リッチブレンド」は、10年以上熟成させたモルト原酒に成熟したカフェグレーンをブレンドして製造されたボトルです。
原酒は、シェリー樽の比率が高く、フルーティな味わいにも大きく影響しています。また、バニラやレーズンのような香りが特徴的です。
味わいやコクは十分に感じられるものの、さっぱりと飲みやすい1本となっています。
ブラックニッカ リッチブレンド エクストラシェリー

| 原産国 | 日本 |
|---|---|
| 種類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 43% |
| 容量 | 700ml |
| 価格帯 | 約4,500円 |
「ブラックニッカ リッチブレンド エクストラシェリー」は、2018年5月に発売された「ブラックニッカ リッチブレンド」の数量限定ボトルです。
宮城峡蒸溜所のモルト原酒とシェリー樽モルトをブレンドして製造されています。
焼きリンゴやベリーのような香りとハチミツや洋梨のような甘みが特徴的です。また、口当たりもなめらかで、余韻もしっかり楽しむことができます。
少し贅沢したいなというときに飲むとよいでしょう。
ブラックニッカ ディープブレンド

| 原産国 | 日本 |
|---|---|
| 種類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 45% |
| 容量 | 700ml |
| 価格帯 | 約1,300円 |
「ブラックニッカ ディープブレンド」は、NHKドラマ「マッサン」でニッカウヰスキーが人気になった後に発売されたボトルです。
ホワイトオークの新樽で熟成させたモルト原酒に、カフェグレーン原酒をブレンドして製造されています。
バニラやカラメル、アーモンドのような香りが特徴的です。また、青リンゴや洋梨のようなスッキリした甘みとシナモンのようなスパイスを感じることができます。
ニッカらしい味わいと上品さを楽しみたい方にオススメの1本でしょう。
ブラックニッカ ディープブレンド エクストラスイート

| 原産国 | 日本 |
|---|---|
| 種類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 46% |
| 容量 | 700ml |
| 価格帯 | 約7,200円 |
「ブラックニッカ ディープブレンド エクストラスイート」は、2018年に発売されたディープブレンドの数量限定ボトルです。
余市蒸溜所と宮城峡蒸留所にある新樽で熟成させた原酒をブレンドして製造されています。
濃厚なバニラやカスタードクリームのような香りとココアのような甘みが特徴的です。また、麦芽の香ばしさとシロップのような甘い余韻も楽しむことができるでしょう。
ブラックニッカの中でも、甘みが強く、かなり飲みやすいので、飲み過ぎには注意してください。
ブラックニッカ アロマティック

| 原産国 | 日本 |
|---|---|
| 種類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 40% |
| 容量 | 700ml |
| 価格帯 | 約8,900円 |
「ブラックニッカ アロマティック」は、ブラックニッカ誕生60周年を記念して製造された数量限定ボトルです。
宮城峡蒸留所のモルト原酒とカフェグレーンをブレンドして製造されています。
華やかでフルーティな香りとまろやかな甘みが特徴的です。また、ほろ苦さやコクも感じることができるでしょう。
贅沢なひとときを過ごしたい方にオススメの1本です。
ブラックニッカ ブレンダーズスピリット

| 原産国 | 日本 |
|---|---|
| 種類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 43% |
| 容量 | 700ml |
| 価格帯 | 約10,000円 |
「ブラックニッカ ブレンダーズスピリット」は、2016年と2017年に限定で発売されたボトルです。
1956年に余市蒸溜所でつくられたモルト原酒と新樽で熟成させたモルト原酒、それに加え、宮城峡蒸留所にてシェリー樽で熟成させたモルト原酒と25年以上熟成させたカフェグレーン原酒をブレンドして製造されています。
バニラやアーモンドのような香りと洋梨や青リンゴのような甘みが特徴的です。また、オークの余韻とほどよいスモーキーさを楽しむことができるでしょう。
現在、値段が高騰しており、手が出しづらいかもしれませんが1度は試していただきたい1本です。
ブラックニッカ クロスオーバー

| 原産国 | 日本 |
|---|---|
| 種類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 43% |
| 容量 | 700ml |
| 価格帯 | 約10,000円 |
「ブラックニッカ クロスオーバー」は、2017年に発売された数量限定のボトルです。
余市蒸溜所のヘビリーピーテッドモルトと宮城峡のシェリー樽熟成モルトを中心に、新樽熟成モルトをブレンドして製造されています。
焼いたスコーンのような香りとレーズンやプラムのような味わいが特徴的です。また、カカオの酸味やスモーキーな余韻も長く楽しむことができるでしょう。
ブラックニッカの中でも、かなり変わった味わいとなっているので、ブラックニッカを飲み慣れた人が飲むと、その意外性に驚くに違いありません。
ブラックニッカ ディープブレンド ナイトクルーズ

| 原産国 | 日本 |
|---|---|
| 種類 | ブレンデッド |
| アルコール度数 | 45% |
| 容量 | 700ml |
| 価格帯 | 約10,000円 |
「ブラックニッカ ディープブレンド ナイトクルーズ」は、2019年に発売された数量限定のボトルです。
10年以上熟成させた余市蒸溜所のヘビリーピーテッドモルトと宮城峡蒸留所のカフェグレーンをブレンドして製造されています。
ビターチョコや黒糖のような香りとバニラやウエハースのような甘みが特徴的です。また、スモーキーな余韻を楽しむことができます。
クセはあまりなく、バランスが良い1本です。
ブラックニッカおすすめの飲み方
ブラックニッカは、基本的にどんな飲み方でもおいしく飲むことができます。そのため、非常に使い勝手が良いです。
ここでは、その中でも特におすすめの飲み方を紹介します
ストレート

ストレートは、ブラックニッカの本来の味を存分に楽しみたいという方にオススメの飲み方となります。
特にブラックニッカの「ディープブレンド エクストラスイート」や「エクストラシェリー」、「ブレンダーズスピリット」などは熟成感をしっかりと味わうことができるのでオススメです。
ストレートで飲む時は、チェイサーを忘れずに用意しておきましょう。
ロック

ロックは、一杯でいろいろな味を楽しみたいという方にオススメの飲み方です。
序盤はウイスキー本来の味を楽しむことができます。そして、後半になるにつれ、氷が溶け、一口ごとに違った味を楽しむことができます。
ハイボール

クセの強い種類のブラックニッカを飲む時などはハイボールにすると、グイグイ飲むことができます。ウイスキー初心者やウイスキーが苦手な人でも、十分に楽しむことができるでしょう。
レモンを搾ったり、添えたりすると、さらに飲みやすくなるのでオススメです。
- グラスいっぱいに氷を入れます。
- ウイスキーを適量注ぎます。
- マドラーでしっかり混ぜ、ウイスキーを冷やします。
- ソーダを氷にあてないよう注ぎます。(ウイスキー1:ソーダ3~4)
- マドラーをタテに1回混ぜます。
- 完成。
ブラックニッカについて
ブラックニッカは、日本を代表とするブレンデッドウイスキーです。ニッカウヰスキーが製造し、アサヒビールが販売しています。
ラベルにつけられている「ヒゲの濃いおじさん」のインパクトが強く、1度見たら忘れることができないボトルです。
ここでは、そんなブラックニッカの歴史や特徴、製法について解説していきます。
ブラックニッカの歴史
ブラックニッカは、1934年に「大日本果汁株式会社」が創設されたことがきっかけで誕生しました。この時、スコットランドに近い気候である北海道余市に工場が作られています。
そして、1952年に会社名を「ニッカウヰスキー株式会社」に変更。
1956年6月には、初代ブラックニッカが販売され始めます。
当時の日本には、「級別制度」というものがあり、製品に原酒が占める割合によって、以下のように等級が定められていました。
- 特級(30%以上)
- 一級(5~30%未満)
- 二級(0~5%未満)
二級が大半を占めるなか、初代ブラックニッカは特級で発売されたのです。このことからも、創業者である竹鶴政孝氏の情熱が伝わってきます。
1959年には、ブラックニッカの象徴とも言える「ヒゲの濃いおじさん」がラベルに登場しました。名前は、「KING of BLENDERS」です。
名前からもわかるように、このおじさんはブレンドの大切さを象徴するために作られたキャラクターとなっています。
そして、初代発売から9年後の1965年には、新ブラックニッカが一級ウイスキーとして発売されました。一見、特級から一級へとランクダウンしたように思われるかもしれませんが、そうではありません。
一級の上限ギリギリまでモルト原酒を加えて製造されているのです。それなのに1,000円代という破格のお値段。
当時は、「特級をも凌ぐ一級」というキャッチコピーで多くの人気を得ました。
また、新ブラックニッカは、カフェ式連続式蒸溜器を導入して製造されています。カフェグレーンをブレンドし、味わいと香りの豊かなブレンデッドウイスキーを作り上げたのです。
それからもブラックニッカは、時代ごとの需要に応じて変化を重ねていきました。ただし、「ヒゲの濃いおじさん」はそのままです。
安くて量の多いもの、クリアなもの、濃厚なもの。
ブラックニッカにはさまざまな種類があり、現在も多くの人に愛されて続けています。
ブラックニッカの特徴
ブラックニッカは、リーズナブルな価格でありながら、上品な味わいを楽しめるという特徴を持ちます。そのため、ウイスキー初心者から上級者まで幅広い層から人気を集めることができているのです。
また、時代の変化に応じて、ブラックニッカも変化してきたという特徴があり、どの年代のお客様の需要も満たすことができます。
現在もその変化は顕在で、つねに良いものを作るための挑戦がおこなわれています。
創業者である竹鶴政孝の「日本で本物のウイスキーを作りたい」という熱い想いが今も受け継がれているといえるでしょう。
ブラックニッカの製法
ブラックニッカは、複数の蒸溜所のモルト原酒とグレーン原酒をブレンドして製造されています。
モルト原酒は、ニッカウヰスキーが所有する2つの蒸留所である、余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所のものです。
余市蒸溜所

余市蒸溜所は、北海道の港町にあります。
この地は、竹鶴政孝氏がウイスキー造りを学んだスコットランドの気候と似ており、雪が多く、霧が発生しやすいという特徴を持ちます。また、海から距離が近いため、潮風が原酒に影響しているようです。
宮城峡蒸溜所

宮城峡蒸溜所は、華やかな香りとフルーティな甘みが特徴的であることからスペイサイド風と言われています。
グレーン原酒は、1999年まで西宮蒸溜所で作られていましたが、以降、閉鎖となってしまったため、現在は宮城峡蒸溜所で作られたものを使用しています。
これらのモルト原酒とグレーン原酒をブレンドすることで、個性的なブラックニッカの味わいと香りを実現しているのです。
まとめ
ブラックニッカは、時代ごとに味わいを変え、挑戦を重ねてきました。その結果として、さまざまな種類のブラックニッカが誕生し、多くの人に飲まれ続けています。
基本的には、定番ボトルである「ブラックニッカ クリア」を飲む方が多いと思います。ただ、この記事をきっかけに、他の種類のブラックニッカを試していただけると幸いです。















※ロックを飲むときは、チェイサーを用意しましょう。