余市ウイスキーの種類とおすすめの飲み方!基礎知識も解説

余市ウイスキー

朝の連続テレビ小説「マッサン」の舞台となった余市蒸溜所で造られているシングルモルトウイスキー「余市」。

今回は、余市ウイスキーの種類とおすすめの飲み方、さらに歴史や製法などの基礎知識について解説します。

余市ウイスキーの種類

ここでは販売中のボトルに加え、終売となっている余市ウイスキーを紹介します。

それぞれの情報についてまとめた一覧表は下記の通りです。

商品画像シングルモルト余市シングルモルト余市 10年シングルカスク余市 10年シングルモルト余市 12年シングルモルト余市 15年シングルモルト余市 20年シングルモルト余市 モスカテルウッドフィニッシュシングルモルト余市 ラムウッドフィニッシュシングルモルト余市 マンサニーリャウッドフィニッシュシングルモルト余市 リミテッドエディション2019シングルモルト余市ウッディ&バニラシングルモルト余市シェリー&スウィートシングルモルト余市ピーティ&ソルティ
商品名シングルモルト余市シングルモルト余市
10年
シングルカスク余市
10年
シングルモルト余市
12年
シングルモルト余市
15年
シングルモルト余市
20年
シングルモルト余市
モスカテルウッドフィニッシュ
シングルモルト余市
ラムウッドフィニッシュ
シングルモルト余市
マンサニーリャウッドフィニッシュ
シングルモルト余市
リミテッドエディション2019
シングルモルト余市
ウッディ&バニラ
シングルモルト余市
シェリー&スウィート
シングルモルト余市
ピーティ&ソルティ
種類シングルモルトシングルモルトシングルカスクシングルモルトシングルモルトシングルモルトシングルモルトシングルモルトシングルモルトシングルモルトシングルモルトシングルモルトシングルモルト
アルコール度数45%45%59%45%45%52%46%46%48%48%55%55%55%
容量700ml700ml700ml700ml700ml700ml700ml700ml700ml700ml500ml500ml500ml
商品リンク

ウイスキーは、原料や製造方法などによって味わいや香りに変化が生じます。次項以降でそれぞれの特徴を紹介するので余市ウイスキーを選ぶときの参考にしてください。

シングルモルト余市

シングルモルト余市
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数45%
容量700ml
受賞歴

「シングルモルト余市」は、余市のレギュラーボトルであり、現在も販売されているノンエイジ品です。

余市ならではの力強いコクや重厚感を存分に堪能できる1本となっています。

フルーティでリッチな香りに加え、奥にかすかなスモーク香を感じられるでしょう。また、スパイシーでコクがあり、潮の香りと力強い樽香を味わうことができます。

これまでの余市が好きな方やまだ飲んだことがない初心者の方にも、ぜひ飲んでいただきたいウイスキーです。

シングルモルト余市 10年

シングルモルト余市 10年
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数45%
容量700ml
受賞歴

「シングルモルト余市 10年」は、熟成年数が10年以上の原酒のみをヴァッティングして製造されたボトルです。

熟成年数10年はウイスキーとしては若いため、荒々しさを感じることができます。

ノンエイジ品と比べ、リッチで複雑な味わいが特徴的です。また、焦がした麦芽やラズベリーのような香りと上品なフルーツの甘味を味わうことができます。

ウイスキーに刺激を求める方にはピッタリのボトルです。

シングルカスク余市 10年

シングルカスク余市 10年
原産国日本
種類シングルカスク
アルコール度数59%
容量700ml
受賞歴

「シングルカスク余市 10年」は、余市蒸溜所限定で販売されていたボトルです。

ブレンドを一切せず、1つの樽のみで熟成されたシングルカスク。

濃縮したバニラやメープルシロップのような香りに加え、塩気やスモーク感を感じられるでしょう。

アルコール度数は、59度とかなり高いですが、余市ならではの香味を十分に味わうことができます。

バーなどで見かけたときには飲んでいただきたいウイスキーです。

シングルモルト余市 12年

シングルモルト余市 12年
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数45%
容量700ml
受賞歴

「シングルモルト余市 12年」は、熟成年数12年以上の原酒をヴァッティングして製造されたボトルです。

シングルモルト余市と2年しか変わりませんが、その違いは明確。余市ならではの刺激の中にまろやかさが加わり、バランスのよい味わいとなっています。

マンゴーやベリーなどの熟した果実やナッツの香ばしさを感じられるでしょう。また、余韻にはかすかな塩気が続きます。

余市の刺激とウイスキー特有の奥深さの両方を楽しみたいという方にピッタリな1本です。

シングルモルト余市 15年

シングルモルト余市 15年
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数45%
容量700ml
受賞歴

「シングルモルト余市 15年」は、熟成年数15年以上の原酒をヴァッティングして製造されたボトルです。

熟成年数が15年を超えると、余市特有の刺激は抑えられ、円熟味やまろやかさが強調された味わいに仕上がっています。

上品なバニラやオレンジのような香りとラズベリーのような甘みを味わうことができるでしょう。余韻には、深くまろやかな味わいに加え、余市特有のスモーキーさと塩気をかすかに感じられます。

まさに大人の味わいを楽しめる1本です。

シングルモルト余市 20年

シングルモルト余市 20年
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数52%
容量700ml
受賞歴

「シングルモルト余市 20年」は、熟成年数20年以上の原酒をヴァッティングして製造されたボトルです。

余市の中でも特に希少性が高く、幻の1本とも呼べる存在。

入手困難なため、価格は定価の10倍以上まで跳ね上がっています。

まるでハチミツをなめているかのようにまろやかな口当たりが特徴的です。また、ドライフルーツやバニラのような香りとビターチョコレートのような渋みを感じることができます。

まろやかでありながら、余市特有のスモーキーさがほのかに香り、まさに上品な大人の味わいといえるでしょう。

この希少なウイスキーを飲みたいという方は、ぜひ探してみてください。

シングルモルト余市 モスカテルウッドフィニッシュ

シングルモルト余市 モスカテルウッドフィニッシュ
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数46%
容量700ml
受賞歴

「余市 モスカテルウッドフィニッシュ」は、「モスカテル種」というポルトガル南部のセトゥーバル地区で栽培されたブドウ品種の強化ワイン樽を用いて製造されたボトルです。

こちらは2017年9月26日に3500本限定で販売されました。

レーズンの香りや微かなスモーク香、レモンやオレンジのような柑橘香を感じることができます。また、余市ウイスキーならではのスモーキーさとモスカテル由来のフルーティさが見事に合わさったバランスの良い味わいを楽しめるでしょう。

バニラのような甘さよりも、柑橘系の甘さや酸味が好きという方にはぜひオススメしたい1本です。

シングルモルト余市 ラムウッドフィニッシュ

シングルモルト余市 ラムウッドフィニッシュ
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数46%
容量700ml
受賞歴

「余市 ラムウッドフィニッシュ」は、1本1本厳選されたラム樽で「シングルモルト余市」を追熟させて製造されたボトルです。

こちらは欧州・米国向けのシリーズとなっており、2017年11月に3500本限定で販売されました。

日本では未発売となっています。

「シングルモルト余市」の味わいに加え、ラムフィニッシュ由来の熟した果実のような甘味を感じることができるでしょう。また、冷却ろ過を行なわずにボトリングされており、複雑で豊かな味わいをそのまま楽しむことができます。

心地よいピート香と香ばしさに加え、オレンジやビターチョコレートのような余韻を長く感じられるのも魅力的です。

シングルモルト余市 マンサニーリャウッドフィニッシュ

シングルモルト余市 マンサニーリャウッドフィニッシュ
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数48%
容量700ml
受賞歴

「余市 マンサニーリャウッドフィニッシュ」は、「シングルモルト余市」をマンサニーリャ樽で追熟させて製造されたボトルです。

2018年9月に「シングルモルト宮城峡 マンサニーリャウッドフィニッシュ」と同時に販売された限定品となっています。

干しブドウやイチゴのようなフルーティな香りに加え、ハーブのような風味を感じられるでしょう。また、マンサニーリャ樽で追熟させた後、冷却ろ過を行なわずにボトリングされており、非常に複雑で豊かな味わいとなっています。

余市ならではの味わいにフルーティさが加わったバランスの良い1本です。

シングルモルト余市 リミテッドエディション2019

シングルモルト余市 リミテッドエディション2019
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数48%
容量700ml
受賞歴

「余市 リミテッドエディション2019」は、余市蒸溜所で造られた原酒のうち、1960年代・1970年代・1980年代・1990年代・2000年代の5つのモルトを厳選し、ヴァッティングして製造されたボトルです。

宮城峡蒸留所設立50周年を記念して「シングルモルト 宮城峡 リミテッドエディション2019」と同時に販売された限定品となっています。

ダークチョコレートのようなほろ苦さや香ばしい麦のコクに加え、力強いピート香を感じられるでしょう。また、パッケージデザインはフロスト加工を施した黒のボトルに白字で「余市」と書かれており、高級感を感じることができます。

販売価格は1本30万円とかなり高価です。

しかし、現在はここからさらに高騰し、1本60万円ほどで取引されています。なかなか手に入りづらいボトルですが、余市の全てが詰まっていると考えると1度は手にしたいボトルです。

シングルモルト余市 ウッディ&バニラ

シングルモルト余市ウッディ&バニラ
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数55%
容量500ml
受賞歴

「シングルモルト余市ウッディ&バニラ」は、樽由来のウッディさをより強調したボトルです。

こちらは、余市蒸溜所限定で販売されているシリーズの1つで「シングルモルト余市ウッディ&バニラ」の他に「シングルモルト余市シェリー&スウィート」「シングルモルト余市ピーティ&ソルティ」の2つがあります。

余市ならではの刺激に加え、新樽から来るバニラやメロンのようなフレッシュ感を楽しむことができます。

また、カカオやブドウ皮のような渋みも感じられるでしょう。

シングルモルト余市 シェリー&スウィート

シングルモルト余市シェリー&スウィート
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数55%
容量500ml
受賞歴

「シングルモルト余市シェリー&スウィート」は、シェリー樽原酒の比率を多くヴァッティングして製造されたボトルです。

ノンエイジ品ということもあり、アルコールの辛さは感じるでしょう。ただ、加水するとしっかりと甘くなってくれます。

シェリー由来のドライレーズンやカカオ、スパイシーな香りをしっかりと感じることができます。また、煮詰めたリンゴやブルーベリージャムの甘味に加え、微かに香るソルティな風味も魅力的です。

余韻にはゴムを含んだ甘い香りとスパイシーさを楽しむことができるでしょう。

シングルモルト余市 ピーティ&ソルティ

シングルモルト余市ピーティ&ソルティ
原産国日本
種類シングルモルト
アルコール度数55%
容量500ml
受賞歴

「シングルモルト余市ピーティ&ソルティ」は、余市ならではのピート香と塩気が特徴的な原酒をヴァッティングして製造されたボトルです。

アルコール感と塩気はかなり強く、アイラモルトを彷彿とさせるようなピート香を楽しむことができます。 また、飲み始めにはバニラアイスのような甘さを感じることができるでしょう。

余韻には火であぶった麦のような香ばしさを感じることができます。

余市ウイスキーおすすめの飲み方

余市ウイスキーは、種類ごとに味わいが大きく変わります。じっくり飲み比べ、相性の良い飲み方を見つけていきましょう。

ここでは、余市ウイスキーのおすすめの飲み方を紹介します。

ストレート

ストレートは、余市ならではのスモーキーさをじっくりと味わいたい方におすすめの飲み方です。

石炭直火蒸溜という製法により生み出されたスモーキーで上品な香りと重厚感のあるコクを感じることができます。

また、熟成年数の長い高級品であれば、余市特有のカドが取れたまろやかな味わいを楽しめるでしょう。

ストレートで飲む時はチェイサーを忘れずに用意してください。

ロック

ロックは、一杯で余市のいろいろな味を楽しみたい方にオススメの飲み方です。

余市はもともと個性が強いため、ロックにしても味が崩れません。ただ、アルコール感は薄まり、ピート感をやや強く感じられるでしょう。

ストレートとは違った味わいを楽しめます。

ロックで飲む時には溶けづらい大きめの氷を用意しましょう。また、ストレートと同様にチェイサーも用意するとよいですね。

ハイボール

ハイボールは、余市をさっぱりと楽しみたい方にオススメの飲み方です。

ソーダで割ることにより、ピート感は抑えられますが、フルーティな香りやバニラのような甘さはハッキリと感じられるようになります。

余市はハイボールにすると食中酒としても最適です。

余市ウイスキーとは

余市ウイスキーは、北海道にある余市蒸溜所で造られているウイスキーです。ニッカウヰスキーの中でも高級ブランドとして知られています。

ここでは、余市ウイスキーの歴史や特徴、製法について解説していきます。

余市ウイスキーの歴史

余市ウイスキーの製造に関わったのは、ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝氏。「日本のウイスキーの父」と呼ばれる存在です。

竹鶴は酒造業・製塩業を営む家庭に生まれ、醸造科で学んだ後に摂津酒造に入社します。

純国産ウイスキーの製造を検討していた摂津酒造は、洋酒に興味をもっていた竹鶴をウイスキーの本場であるスコットランドに派遣。その後、摂津酒造は竹鶴の持ち帰った記録を元に国産ウイスキーの製造を企画しました。

しかし、第一次世界大戦の恐慌で資金が足りなくなり、この計画は破綻してしまいます。

これを機に竹鶴は摂津酒造を退職します。

そんな竹鶴に転機が訪れたのは1923年でした。

その頃、寿屋(後のサントリー)が国産ウイスキーの製造を企画しており、創業者である鳥井伸治郎氏がスコットランドから技術派遣を呼び寄せようとしていました。ところがスコットランド側から「日本には竹鶴政孝という適任者がいるはずだ」という返答をもらったのです。

その結果、竹鶴は破格の給与で寿屋に採用されます。

採用後は、山崎蒸溜所の初代所長を務め、寿屋の純国産ウイスキーの製造を実現しました。

寿屋では日本人に受け入れられる飲みやすいウイスキー造りが求められましたが、竹鶴には本格的なピートの効いたウイスキーをつくりたいというこだわりがありました。そのため、後継者が育ったことと10年の契約を満了したことを機に寿屋を退職します。

そして、スコットランドに似た風土を持つ「北海道の余市」でウイスキー製造を行なうことを決意。1934年に大日本果樹株式会社(後のニッカウヰスキー)を創業しました。

ウイスキー造りには時間がかかるため、当初はリンゴジュースの製造で資金繰りをしていたそうです。そして、創業から2年後にウイスキー造りをスタートし、1940年に余市蒸溜所で生産された最初のウイスキーが発売されました。そのウイスキーには大日本果汁の「日」と「果」をとり、ニッカウヰスキーと名付けられました。

このような歴史があり、創業から55年後の1989年に「シングルモルト余市」発売されたのです。竹鶴が亡くなってから10年後の日でした。

余市ウイスキーの特徴

余市ウイスキーの最大の特徴は、竹鶴政孝氏がこだわり抜いたスモーキーフレーバーです。

他のジャパニーズウイスキーでは感じることのできないピート感に加え、香ばしさやコクも一級品。これほどまでにパンチの効いたウイスキーはなかなか無いでしょう。

まさに「大人のお酒」です。

それだけではなく、「シェリー樽」「ホワイトオーク樽」「アメリカンオーク樽」などで熟成された時に生まれた甘みや酸味が見事に融合されています。種類によってバニラのような甘さ、フルーティな香り、強いスモーキーフレーバーなど異なる味わいも満喫できるでしょう。

また、熟成年数が長いものほどスモーキーさが薄くなり、程よい甘さと酸味を感じることができます。年代物ならではのまろやかな余韻の奥深さは、まさに最高級と呼べるものです。

余市ウイスキーの製法

余市蒸溜所には合計6つのポットスチルがあり、それぞれ初留釜4基と再留釜2基です。

そのうち、初留釜4基では石炭直火蒸溜という石炭による直火焚きをおこなっています。これは余市蒸溜所が創業してからずっと続いており、竹鶴が修行したロングモーン蒸溜所で実際に使われていた蒸留方法です。

石炭を燃やすことで生じる熱の揺らぎにより、独特の口当たりや風味を与えています。ただし、適切な火力を維持するのに熟練した職人の技が必要になるため、現在はスコットランドでも非常に珍しい蒸留方法となっています。

この石炭直火蒸溜こそが余市蒸溜所の最大の特徴といえるでしょう。

また、ここで使用するポットスチルは下向きのラインアームを持つストレートヘッドの単式蒸留タイプとなっています。アルコール以外の成分を含む蒸気を多く通すため、余市ならではの風味豊かで力強い原酒が仕上がるのです。

まとめ

今回は余市ウイスキーの歴史や代表的な13種類、おすすめの飲み方について解説してきました。

余市ウイスキーには竹鶴政孝氏のこだわりが詰め込まれています。

スモーキーフレーバーを軸に甘みや酸味、スパイス感といった様々な味わい。石炭直火蒸溜という製法により生み出された重厚感のあるコク。

どれを切り離しても、余市ウイスキーとはいえないでしょう。




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