飲みやすく、手頃な価格のものから販売されているブレンデッドウイスキー。種類が多いのでどれを選べばよいか迷う方は多いのではないでしょうか。
今回は、ブレンデッドウイスキーを購入する際に見ると良いポイントと、おすすめの銘柄14選を紹介します。
ブレンデッドウイスキーとは
ブレンデッドウイスキーとは、モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドして作られたウイスキーです。
ブレンデッドウイスキーの最大の魅力は、個性と飲みやすさを兼ね備えていることでしょう。それぞれの長所のいいとこ取りをしたようなウイスキーとなっており、初心者から上級者まで幅広く好まれています。
ブレンデッドウイスキーの選び方
ブレンデッドウイスキーを選ぶときのポイントを紹介します。
産地ごとの違いで選ぶ
ブレンデッドウイスキーは産地によって味に大きな違いがあります。
中でも、スコットランドで製造されるブレンデッドウイスキーは、ピートの独特な香りが特徴的です。さらに、種類が豊富で、フルーティーなもの、まろやかなもの、スモーキーなものなど、多くの味を楽しむことができます。
味の好みが定まっていない初心者は、スコットランドのブレンデッドウイスキーから探すのも良いでしょう。
また、日本で製造されるジャパニーズウイスキーは、様々な飲み方を楽しむことができます。品質はスコットランドのものと似ていますが、日本人の舌に合うように改良されているため、飲みやすいのが特徴です。
世界的にも高い評価を受けている質の高いウイスキーも多くあります。
これ以外の国で製造されているブレンデッドウイスキーにも、それぞれ違った特徴があり、楽しみ方も様々です。初心者のうちは、いろいろな産地のブレンデッドウイスキーを試し、好きなものを見つけていくことをおすすめします。
好きな飲み方との相性で選ぶ
ウイスキーには、ストレート、ロック、ハイボールなど様々な飲み方があります。そのため、あなたの好きな飲み方と相性の良いブレンデッドウイスキーを選べると、長く楽しめるに違いありません。
ストレートで飲みたいという方は、口当たりの良いものを選ぶと良いです。ストレートの最大の魅力は、ウイスキーの味や香りをそのまま感じられることにあります。そのためにも口当たりは重要です。
ロックで飲みたいという方は、クセの強いものや、アルコール度数の高いものを選ぶと良いです。ロックならではの味や風味の変化を楽しむことができます。
ハイボールで飲みたい方は、あなたの好きな銘柄で選ぶと良いです。ハイボールは、氷と炭酸水でウイスキーを割るので非常に飲みやすくなっています。そのため、クセの強いウイスキーでもまろやかな味のウイスキーでも幅広く楽しめるでしょう。
他にも様々な飲み方がありますが、飲み方の特徴とウイスキーの特徴を意識すると、相性の良いものを選べると思います。ぜひ意識してみてください。
熟成年数ごとの味わいで選ぶ
ブレンデッドウイスキーには、熟成年数というものがあります。熟成年数が若いうちは、アルコールの刺激を感じやすく、クセが強いです。また、熟成にかかる時間が少ないため、安く売られています。
そして、熟成年数が古くなるにつれ、濃厚でまろやかな味のウイスキーになっていきます。若いウイスキーよりも時間や手間がかかることから高価なものが多いです。
熟成年数には、12年や20年、30年などがありますが、それぞれの年数で飲みやすさが異なります。古ければ古いほど飲みやすいというわけでもなく、好みが分かれるところです。いろいろ試してみることをおすすめします。
ブレンデッドウイスキーのおすすめ銘柄14選
ここでは、ブレンデッドウイスキーのおすすめ銘柄14選を紹介していきます。
先ほど紹介した選び方を参考に、あなたに合ったブレンデッドウイスキーを探してみてください。
ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年

「ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年」は、世界No.1のスコッチウイスキーとも呼ばれるジョニーウォーカーのプレミアムウイスキーです。
ジョニーウォーカーに共通する特徴としてあげられるバランスの良さ。スコッチならではのピートの香りや原酒の個性を生かしつつ、ブレンドすることで非常に飲みやすくなっています。
そんなジョニーウォーカーの中でも12年以上熟成された「ジョニーウォーカー ブラックラベル12年」は、豊かな香りとコクのある味わいが別格です。それでいて飲みやすい仕上がり。
初心者にもおすすめのブレンデッドウイスキーといえるでしょう。
シーバスリーガル ミズナラ 12年

「シーバスリーガル ミズナラ 12年」は、日本のウイスキーファンのためにブレンドされた特別なスコッチウイスキーです。
ミズナラ樽を利用し、マリッジを行なうことでミズナラの香りを感じられる、他にないスコッチウイスキーが誕生しました。マリッジというのは、原酒をブレンド後に寝かせる工程のことをいいます。このマリッジにより原酒がうまく混ざり合うのです。
フルーティーな香りと甘くてなめらかな味わいが特徴で、バランスが良く飲みやすいブレンデッドウイスキーとなっています。
バランタイン 17年

「バランタイン 17年」は、スコットランドの厳選されたモルト原酒とグレーンの原酒を40種類以上ブレンドしてつくられたスコッチウイスキーです。1938年から多くのウイスキーファンたち愛され続けています。
17年という長期熟成でしか実現できない華やかで柔らかい香り、味わいが特徴的です。程よいスモーキーとバニラの香りを感じられ、バランス良く品のあるブレンデッドウイスキーとなっています。
長期熟成であるため比較的高価となっていますが、それだけの価値はあるでしょう。
オールドパー 12年

オールドパーは、1873年に岩倉具視使節団が日本に紹介した最初のスコッチウイスキーです。
オールドパーという名前の由来は、トーマスパーと呼ばれる規格外の人物からきています。トーマスパーは、イギリスの最高齢152歳まで寿命を全うしました。さらに彼は、80歳で最初の結婚をし、その後に不倫をするなど活力が強すぎる人物です。
そんな由来のある「オールドパー 12年」は、品のある甘い香り、柔らかでバランスのとれた味わいが特徴的です。さらに、水割りやお湯割りとの相性が良く、食中酒としても飲むことができます。
ボトルの見た目も個性的で、贈り物としても大変喜ばれるブレンデッドウイスキーです。
ホワイトホース ファインオールド

「ホワイトホース ファインオールド」は、非常に安価なスコッチウイスキーです。
熟成年数は3年ほどで比較的若いウイスキーとなっているため、刺激的でクセが強くなっています。好みが分かれるところではありますが、ハマればコスパはとてもよいです。
「ホワイトホース ファインオールド」の最大の特徴は、豊かなスモーキーの香りでしょう。大麦麦芽をスコットランドピートで燻製、乾燥させ、製造されています。
好きであれば、クセになる味わいとなるので1度試してみるのもよいですね。
デュワーズ ホワイト・ラベル

「デュワーズ ホワイト・ラベル」は、1846年にスコットランドで創業した「デュワーズ」という世界的にも有名なブランドのスコッチウイスキーです。創業から現在まで世界中のウイスキーファンから飲まれ続けています。
ハイボールに最適といわれる「デュワーズ ホワイト・ラベル」は、フローラル、ハチミツの香りが特徴的で、バニラや洋梨などの味わいを楽しむことができます。
甘すぎず適度なスモーキーさを感じることのできるバランスの良いブレンデッドウイスキーです。クセのあるウイスキーが苦手だという初心者でも飲みやすいでしょう。
ディンプル 12年

「ディンプル 12年」は、ブレンデッドスコッチウイスキーの先駆者的な存在です。1890年にジョン・ヘイグと呼ばれる醸造家によって発売されました。
3つの大きなくぼみのあるボトルが特徴的で、名前の由来にもなっています。
クセが少なく、ストレートでも飲みやすいです。甘みのある香りや膨潤な味わいを楽しみたい方にはピッタリといえるでしょう。
初心者にもおすすめのブレンデッドウイスキーです。
カティサーク

「カティサーク」は1923年に発売されたスコッチウイスキーです。カティサークという名前の由来は、イギリスの快速帆船である「カティサーク号」から来ています。
村上春樹さんの「1Q84」などの作品に登場したウイスキーとして多くの人に知られることになりました。そういった話題性もあり、日本で人気のブレンデッドウイスキーとなっています。
軽い口当たりで飲みやすいという特徴を持ち、ハーブやバニラの香りが楽しめます。また、ほんのりフルーティーさもあり、すっきりした後味です。
村上春樹さんの作品を読みながら、「カティサーク」を飲む。こういった楽しみ方をできるのも魅力的ですね。
ティーチャーズ ハイランドクリーム

「ティーチャーズ ハイランドクリーム」は、ブレンデッドスコッチの王道とも呼ばれる製法で150年以上も製造されているウイスキーです。
30種類ものモルトウイスキーをブレンドし、個性的で爽やかなスモーキーの香りを実現しています。熟したリンゴのような香りに加え、甘い穀物のコクのある味わいが特徴的なブレンデッドウイスキーです。
それでいて価格が安いため、非常にコスパのよいウイスキーであると言えます。みなさんも試してみてください。
ザ・フェイマスグラウス ファイネスト

「ザ・フェイマスグラウス ファイネスト」は、雷鳥のマークで知られる1896年に完成されたブレンデッドウイスキーです。
マッカラン、ハイランドパークといった40種類以上のモルト原酒と厳選したグレーン原酒をブレンドして作られています。そして、ブレンドしたあとに追加で1年間の熟成を行なうのです。
そうして作られた「ザ・フェイマスグラウス ファイネスト」は、軽い口当たりとまろやかな味わいが特徴的で、フルーティーな香りを楽しむことができます。
初心者から上級者まで幅広く楽しめる非常に飲みやすいブレンデッドウイスキーと言えるでしょう。
響 JAPANESE HARMONY

「響 JAPANESE HARMONY」は、人と自然に響き合うという企業理念をもとに作られたジャパニーズウイスキーです。「響」には様々な種類があり、「響30年」や「響20年」、「響17年」、「響12年」は、世界のウイスキーコンテストで何度も金賞やトロフィーを受賞しています。
このように「響」といっても様々な銘柄があるわけですが、当然、香りや味わいも大きく異なります。「響 JAPANESE HARMONY」1つでも飽きがこないほど楽しめるのは想像に難くないでしょう。
また、初心者にとってもおすすめのブレンデッドウイスキーですので、1度試してみてください。
富士山麓 Signature Blend

富士山のふもとにある数多くの原酒から、熟成のピークを迎えたものを選び抜き、ブレンドしてつくられたジャパニーズウイスキーです。
熟成年数よりも、原酒の個性の出るタイミングを重視してブレンドするという、蒸留所のこだわりがつまったウイスキーとなっています。
洋梨やパイナップルなどのフルーティーな香りが特徴的で、黒糖のような甘い味わいを楽しむことができます。また、アルコール度数の高さを感じさせないほどまろやかな口当たりとなっており、非常に飲みやすいです。
フロム・ザ・バレル

「フロム・ザ・バレル」という名の通り、樽からそのままボトルに詰められるウイスキーです。モルト原酒とグレーン原酒をブレンドし、再貯蔵したあとに「樽出し」と呼ばれる製法で製造しています。
ボトルに詰める前の割り水を最小限にすること
この樽だしによってアルコール度数は51%に設定されており、力強い飲み応えや濃厚で繊細な味わいを楽しむことができるのです。
高品質のわりには低価格となっており、1度は味わいたいブレンデッドウイスキーといえるでしょう。
マルスウイスキー ツインアルプス

「マルスウイスキー ツインアルプス」は、中央アルプスと南アルプスの2つのアルプスをイメージとし、作られたジャパニーズウイスキーです。
なめらかな口当たりと濃厚で甘い香りが特徴的で、その香りはバニラやクッキーのようだともいわれています。また、飲み方によって味わいが大きく変化するウイスキーでもあるため、飽きが来ないでしょう。
クセや刺激の強いウイスキーが苦手だという方におすすめのブレンデッドウイスキーです。
おわりに
ブレンデッドウイスキーは、産地や飲み方、熟成年数によって味や香りが大きく変化します。それでいて、シングルモルトウイスキーやグレーンウイスキーと比べると、飲みやすい仕上がりになっているため、幅広く飲まれているウイスキーです。
また、銘柄ごとに持ち味やクセがあり、いろいろな銘柄を試したくなるウイスキーであるとも言えます
ウイスキー初心者の方でも楽しめると思うので、ぜひ1度飲んでみてください。
モルトウイスキー:大麦の麦芽のみを原料とした味や香りのクセが強い
グレーンウイスキー:小麦やトウモロコシを原料としたクセが少ない