カナディアンウイスキーおすすめ銘柄5選!特徴や選び方を解説

カナディアンウイスキー

世界5大ウイスキーのひとつに数えられるカナディアンウイスキーですが、日本で飲まれている銘柄はそれほど多くはありません。

しかし、スムースでマイルドな飲み口は、日本人の口に合いやすいウイスキーと言われています。

この記事では、初心者の方におすすめしたいカナディアンウイスキーの銘柄をいくつか紹介します。さらに、選ぶときのポイントや基礎知識をあわせて解説します。

カナディアンウイスキーを選ぶポイントは2つ

ウイスキーは、原料や特性、熟成期間によって味わいに違いがあります。

ここでは、アイリッシュウイスキーを選ぶ際のポイントを2つ紹介します。

ブレンドの比率で選ぶ

カナディアンウイスキーは、ライ麦などを原料としたスパイシーでオイリーな風味のフレーバリングウイスキーと、トウモロコシを主原料としたマイルドでクセのないライトな味わいのベースウイスキーをブレンドしています。

ブレンド比率

フレーバリングウイスキー:10~30%
ベースウイスキー:70~90%

ブレンド比率によって風味に変化が生じるので、確認してみてください。

熟成期間で選ぶ

ウイスキーは熟成期間によって香りや味わいに変化が生じます。カナディアンウイスキーは、最低3年以上の熟成期間を定めていますが、その年数が長くなるほど、香りや味わいに深みが生まれます。

とげとげしくない風味やなめらかな口当たりのウイスキーを楽しみたい方は、熟成年数の長いものを選ぶとよいでしょう。

カナディアンウイスキーおすすめ銘柄5選

カナディアンウイスキーのおすすめ銘柄を紹介していきます!

カナディアンクラブ

カナディアンクラブ

世界150ヵ国以上でC.C.の愛称で親しまれるカナディアンウイスキーを代表するブランドが「カナディアンクラブ」です。

1858年にカナディアンウイスキーとして初めてブランド名がつけられたウイスキーで、瓶に貼られたラベルには1858の文字が描かれています。

キャラメルやバニラのような香り、なめらかな口当たりでクセのない味わいが特徴で、ウイスキー初心者にもおすすめです。

クラウン ローヤル

クラウンローヤル

クラウン ローヤルは、1939年にイギリス国王のジョージ6世が初めてカナダを訪問した際に献上されたウイスキーです。

特徴的なボトルは、国王の王冠をヒントにデザインされていて、王室調の紫のオペラバッグはその証です。

蒸溜所で600種類ものブレンドを試し、クセがなく、まろやかな味わいと警戒な口当たりのカナディアンウイスキーとなっています。

カナディアンミスト

カナディアンミスト

カナディアンミストは、ブラウン・フォーマン社がオンタリオ州コリングウッドのカナディアンミスト蒸溜所で造られるカナディアンウイスキーです。

3回蒸溜後にホワイトオーク樽に詰めて熟成させているので、軽快でスムースな口当たりとまろやかですっきりした味わいが特徴です。

アルバータ プレミアム

アルバータ プレミアム

アルバータ プレミアムは、カルガリーにあるアルバータ蒸留所で造られるカナディアンウイスキーです。

カナディアンウイスキーとしては、ライ麦のみを原料として使っている珍しいウイスキーです。

スムースで軽快な飲み口とリッチで複雑な味わい、バニラのような甘みの中にほのかなスパイシーさを感じられます。

シーグラムVO

シーグラムVO

シーグラムVOは、ジョセフ・E・シーグラム&サンズ社が、1924年から製造販売しているカナディアンウイスキーです。

6年以上熟成させた原酒を熟練したブレンダーたちがブレンドし、ライト&スムースな香味を作り出しています。

カナディアンウイスキー初心者が知っておきたい基礎知識

ここでは、カナディアンウイスキーの歴史や定義など、基礎知識について解説していきます。

カナディアンウイスキーの歴史

カナディアンウイスキー造りは、1776年にアメリカが独立宣言をした時期に、独立に批判的だったイギリス系の農民が、当時イギリスの植民地だったカナダに移住して穀物の栽培を始めたことがきっかけと言われています。

18世紀後半のカナダでは、穀物が多く作られ過ぎて、余った穀物を使って製粉所が蒸溜酒の生産を行っていました。当時の製粉所のほとんどでは、副業として蒸溜酒造りが行われていましたが、中には蒸溜酒造りを本業にする事業者も現れるようになりました。

1784年にはケベックシティー付近で3か所、モントリオール付近に1か所の蒸溜酒の製造を専門に行う蒸溜所があったそうです。その後、1840年代になると200以上の蒸溜所で蒸溜酒が造られていましたが、そこで造られる蒸溜酒は、ほとんどがアメリカ合衆国向けでした。

その頃の蒸溜酒は、蒸溜すると熟成させずに1日か2日で出荷されていたため「one day whisky」と呼ばれていて、今のカナダの法律ではウイスキーと名乗ることができないような低品質のものだったそうです。

カナダのウイスキーが、アメリカで高い評価と人気を得るようになったのは、1920年にアメリカで禁酒法が施行されたことによります。この禁酒法によって、アメリカ国内のウイスキー産業は大打撃を受けました。

また、輸入も禁止されたため、当時盛んに輸入されていた、アイルランドのウイスキー産業にも影響を与えたそうです。もちろん、カナダのウイスキーも輸入が禁止されていましたが、カナダはアメリカと隣接しているため、密輸が行われていました。

結局、禁酒法が施行されてもアメリカ合衆国でのウイスキー消費量は減らずに、消費されるウイスキーの3分の2はカナダ産のウイスキーだったそうです。

1933年12月5日に禁酒法は撤廃されました。しかし、ウイスキー造りには熟成のための長い期間が必要なため、一度打撃を受けたアメリカの蒸溜所では、その後何年も良質なウイスキーを出荷することができませんでした。カナダのウイスキー産業は、この期間に大きく発展したのです。

カナディアンウイスキーの定義

カナディアンウイスキーは、カナダの法律によって以下のように定義されています。

  • 穀物または穀物由来の原料のモロミを、麦芽などのジアスターゼで糖化し、酵母により発酵させた飲用の蒸留液
  • 700リットル以下の木樽で3年以上熟成させること
  • 糖化・蒸留・熟成をカナダで行うこと
  • アルコール度数40%以上で瓶詰めする
  • カラメルまたはフレーバリングを添加してもよい

カナディアンウイスキーの種類

カナディアンウイスキーには、「フレーバリング」「ベース」「カナディアンブレンデッド」の3タイプがあります。それぞれの特徴は次の通りです。

フレーバリングウイスキー
フレーバリングウイスキーは、ライ麦やライモルト、モルトなどを原料とし、1塔式連続式蒸溜器とダブラーを使って、64~75%程度まで蒸溜したウイスキーです。

ライ麦由来のスパイシーでオイリーな風味が特徴です。

ベースウイスキー
ベースウイスキーは、トウモロコシを主な原料として、連続式蒸溜機によって95%以下で蒸溜されるウイスキーです。

フレーバリングウイスキーに比べてアルコール度数は高いですが、マイルドでクセのない味わいが特徴です。

カナディアンブレンデッドウイスキー
フレーバリングウイスキーとベースウイスキーをブレンドしたものです。一般的なブレンド比率は、フレーバリングウイスキー10~30%、ベースウイスキー70~90%となっています。

香りや味わいなどは、比率によって異なります。

カナディアンウイスキーの特徴

5大ウイスキーのひとつに数えられるカナディアンウイスキーですが、そのなかでも最もライトで飲みやすいのが特徴です。

これは、トウモロコシを主原料としたベースウイスキーによるものです。最近はライトな飲み口のウイスキーが人気となる中で、カナディアンウイスキーの人気も高まっています。

また、カナディアンウイスキーの特徴として言えるのが、フレーバリングとしてブランデーやワインを加えることが認められている点です。

軽い飲む口から個性が少ないと思われがちなカナディアンウイスキーですが、意外にいろいろなフレーバが楽しめるのも特徴となっています。

まとめ

普段はあまりウイスキーを飲まない人やウイスキー初心者に、ぜひ飲んでもらいたいのがカナディアンウイスキーです。

軽い飲み口でハイボールやカクテルにしても美味しい味わえます。銘柄としては「C.C」の愛称で知られる「カナディアンクラブ」が有名ですが、他の銘柄は日本で発売されてからの歴史が浅いので馴染みがないかもしれません。

いろいろと飲み比べしてみて、あなたの好みのカナディアンウイスキーを探してみてはいかがでしょうか。




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ABOUT US
やまざきこだわりライター
美味しいお酒を飲むことが大好きで東京・埼玉を中心に飲み歩いてます!最近はウイスキーにハマっていて、コロナの影響もあって家飲みを楽しんでます(>_<)