ブッシュミルズの種類と味|おすすめの飲み方も紹介

ブッシュミルズ

アイリッシュウイスキー最古の蒸溜所のひとつ「ブッシュミルズ蒸溜所」。

アイリッシュウイスキー伝統の製法である3回蒸留を守り続けて造られるウイスキーは、軽やかでスムースですが、しっとりしたモルトの味わいを感じさせ、世界中のウイスキー愛好家に長く親しまれています。

今回は、ブッシュミルズの種類とそれぞれの味わい、歴史や製法などについて紹介します。

ブッシュミルズの種類

ブッシュミルズの種類を紹介します。種類ごとに味わいが異なるので、それぞれの特徴を理解し、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。※ここでは終売品も含めて紹介しています。

ブッシュミルズの種類一覧

商品種類アルコール
度数
容量価格帯
ブッシュミルズブッシュミルズブレンデッド40%700ml約1,800円
ブッシュミルズ シングルモルト10年ブッシュミルズ シングルモルト 10年シングルモルト40%700ml約3,000円
ブッシュミルズ シングルモルト12年ブッシュミルズ シングルモルト 12年シングルモルト40%700ml約5,000円
ブッシュミルズ シングルモルト16年ブッシュミルズ シングルモルト 16年シングルモルト40%700ml約10,000円
ブッシュミルズ シングルモルト21年ブッシュミルズ シングルモルト 21年シングルモルト40%700ml約20,000円
ブッシュミルズ ブラックブッシュブッシュミルズ ブラックブッシュシングルモルト40%700ml約20,000円

ブッシュミルズ

ブッシュミルズ
原産国アイルランド
種類ブレンデッド
アルコール度数40%
容量700ml
価格帯約1,800円

ブッシュミルズのスタンダードボトルです。3回蒸留したモルト原酒(50%使用)とグレーン原酒をブレンドしています。

軽やかで、フルーティーかつスパイシー、バニラの香りの後にクリームブリュレのような香り。ほのかなハチミツの甘さを感じる味わいに加えて、すっきりとしたクリスプな後味が特長です。

ブッシュミルズ シングルモルト 10年

ブッシュミルズ シングルモルト10年
原産国アイルランド
種類シングルモルト
アルコール度数40%
容量700ml
価格帯約3,000円

「ブッシュミルズ シングルモルト 10年」は、ノンピートの大麦麦芽のみを使用したシングルモルトウイスキーです。

アイリッシュウイスキーの伝統である3回蒸留で造られた原酒を、アメリカンオークのバーボン樽で10年以上熟成させています。

フルーティーかつスパイシーで軽やかな芳香、バーボン樽から来るほのかなハチミツの香り。溶けたチョコレートの味わいが舌に心地よく絡み、口の中でハチミツの甘さや樽の香ばしさ、穏やかな味わいの割に、後味はキリッとしてクリーンな余韻が特長です。

ブッシュミルズ シングルモルト 12年

ブッシュミルズ シングルモルト12年
原産国アイルランド
種類シングルモルト
アルコール度数40%
容量700ml
価格帯約5,000円

「ブッシュミルズ シングルモルト 12年」は、原料にはノンピートの大麦麦芽だけを使用して、伝統の3回蒸留で仕込まれたアイリッシュシングルモルトウイスキーです。

バーボン樽とオロロソシェリー樽で熟成された原酒をヴァッティングした後に、さらにマルサラワイン樽で熟成させています。

ドライフルーツやスパイス、アップルパイのような甘い香り。ハチミツや熟した果実、バニラ、ナッツやカラメルのような味わい。スムースで甘く心地よい余韻が特長です。

ブッシュミルズ シングルモルト 16年

ブッシュミルズ シングルモルト16年
原産国アイルランド
種類シングルモルト
アルコール度数40%
容量700ml
価格帯約10,000円

「ブッシュミルズ シングルモルト 16年」は、バーボン樽とオロロソシェリー樽で長期熟成させた原酒をヴァッティングした後に、さらに6~9ヶ月の期間ポートワイン樽で熟成させています。

力強い、ハチミツ、トフィー、甘いスパイスの香り。凝縮してフルボディー、カラメリゼしたフルーツ、ローストしたナッツのような味わい、深く長い余韻が特長です。

ブッシュミルズ シングルモルト 21年

ブッシュミルズ シングルモルト21年
原産国アイルランド
種類シングルモルト
アルコール度数40%
容量700ml
価格帯約20,000円

「ブッシュミルズ シングルモルト 21年」は、19年以上も長期間バーボン樽とオロロソシェリー樽で熟成させた原酒をヴァッティング。

その後、さらに2年間マディラワインの熟成に使用した樽で熟成させたシングルモルトウイスキーです。

シェリー樽由来の芳醇でスイートな芳香。ほのかなスパイスとオレンジピールの香り。エレガントな甘さとコク、滑らかな舌触りで、ハチミツや熟成した果実のような味わい。オレンジ、マーマレード、チョコレートを思わせる甘い余韻が特長です。

ブッシュミルズ ブラックブッシュ

ブッシュミルズ ブラックブッシュ
原産国アイルランド
種類シングルモルト
アルコール度数40%
容量700ml
価格帯約20,000円

「ブッシュミルズ ブラックブッシュ」は、バーボン樽とオロロソシェリー樽で最長7年もの長期熟成させたモルト原酒を80%以上使用して、そこに少量生産のグレーンウイスキーをブレンドして仕上げています。

円熟した濃厚な香りからすぐに軽やかでスパイシーなフルーツケーキのような香り。口当たりはシルキーでスムース。芳醇で甘い余韻が特長です。

ブッシュミルズ推奨!おすすめの飲み方

ここでは、ブッシュミルズが公式におすすめしている飲み方をご紹介します。

ストレート

ストレート

シングルモルト12年、16年、21年はストレートで飲むのがおすすめです。芳醇な香り、深い味わいを堪能できます。

ストレートはアルコール度数が高いので、チェイサーを用意しておきましょう。

オン・ザ・ロック

ロック

ハチミツを想わせる甘さのある「ブッシュミルズ シングルモルト10年」は、ロックで飲むのがおすすめです。

使用する氷は、小さなものだと溶けやすいので、溶けにくい大きめの氷を使います。できれば表面積の少ない丸い氷がおすすめです。

作り方
  1. グラスに大きめの氷を入れます。
  2. ウイスキーを適量注ぎます。
  3. マドラーで軽く混ぜます。
  4. 完成。

コークハイ

コークハイ

シェリー樽由来の熟した果実の香りが特徴の「ブッシュミルズ ブラックブッシュ」は、コーラの爽快な甘さと相性抜群です。

ウイスキー特有の癖が緩和されるため初心者の方でも飲みやすいカクテルです。

作り方
  1. グラスいっぱいに氷を入れます。
  2. ウイスキーを適量注ぎます。
  3. コーラを氷にあてないよう注ぎます。(ウイスキー1:コーラ3~4)
  4. マドラーで軽く混ぜます。
  5. お好みでスライスしたレモンを飾ります。
  6. 完成。

ハイボール

ハイボール

スムースな口当たりとフルーティーかつスパイシーな香りが特徴の「ブッシュミルズ」はハイボールで飲むのがおすすめです。

炭酸の爽やかな口当たりで、すっきりしていて料理にも合わせやすい飲み方です。

作り方
  1. グラスいっぱいに氷を入れます。
  2. ウイスキーを適量注ぎます。
  3. マドラーでしっかり混ぜ、ウイスキーを冷やします。
  4. ソーダを氷にあてないよう注ぎます。(ウイスキー1:ソーダ3~4)
  5. マドラーをタテに1回混ぜます。
  6. 完成。

ブッシュミルズについて

ブッシュミルズ蒸溜所

アイルランドの北端、アントリム州、ブッシュミルズ村。この地に立つブッシュミルズ蒸留所は、アイリッシュウイスキー最古の蒸留所のひとつといわれています。

ブッシュミルズの歴史

1608年に当時のイングランドの国王ジェームス1世が、現在ブッシュミルズ蒸留所があるアントリム州の領主サー・トーマス・フィリップスに蒸留酒の免許を与えました。このことから、ブッシュミルズ蒸留所の創業は1608年とも言われています。

その後、1649年になるとアイルランドは、イングランドのランプ議会(議会派)の代理オリバー・クロムウェルの率いる軍隊によって侵略されます。

以降、イングランドによる支配が続き、アイルランド議会に自治権が認められアイルランド憲法が成立したのが1782年。

そして、ブッシュミルズ蒸留所は、1784年に正式に免許登録されました。

ブッシュミルズの製法

蒸留方法

ブッシュミルズは、ネックの細長い銅製の小型ポットスチルを使用して、アイリッシュウイスキーの伝統である3回蒸留で造られています。

世界五大ウイスキーに数えられるスコッチウイスキーとアイリッシュウイスキーの違いは、スコッチウイスキーが2回蒸留であるのに対して、アイリッシュウイスキーが3回の蒸留を行うこと。

そのためスコッチウイスキーと比べるとアイリッシュウイスキーは軽やかな味わいが特徴の原酒になります。

ノンピートモルト

スコッチウイスキーはピートを使ってスモーキーなフレーバーをつけますが、アイリッシュウイスキーはピートを使いません。

ブッシュミルズは、モルトにこだわり続けアイルランド産の大麦を100%使っています。また、スムースな飲み口のためノンピートの麦芽を使用しています。

仕込み水や樽

ブッシュミルズは、蒸留所のブッシュ川の水源である「セント・コロンバの泉」の清冽な水を直接蒸留所内に引き込んで仕込み水として使っています。

原酒の熟成には、アメリカンオークのバーボン樽やシェリー樽、ポートワイン樽、マディラワイン樽など、さまざまな高品質の樽が使用されています。

ブッシュミルズ蒸留所では、「grain to glass」と呼ばれる、蒸溜所に由来する地域の原料を使用。製造の最終段階まで一貫して管理する製造スタイルでウイスキー造りを行っており、これにより地域の個性を感じられるウイスキーが生み出されています。

まとめ

アイリッシュウイスキーの伝統である3回蒸留を今も守り続け、香り豊かで飲みやすく舌触りも滑らかなブッシュミルズ。

ブッシュミルズといっても、ボトルにより個性が異なります。ぜひ、いろいろと飲み比べしてみてください。




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ABOUT US
やまざきこだわりライター
美味しいお酒を飲むことが大好きで東京・埼玉を中心に飲み歩いてます!最近はウイスキーにハマっていて、コロナの影響もあって家飲みを楽しんでます(>_<)