アードモアとは?種類・味わい・おすすめの飲み方

アードモア

スコッチウイスキーの代表的な銘柄である「アードモア」をご紹介します。アードモアは古くから続く歴史と独自の特徴によって、ウイスキー愛好家たちから高い評価を受けています。

この記事では、アードモアの歴史や特徴に焦点を当て、その多彩な種類を紹介します。

ウイスキーの奥深さを探求したい初心者の方々にとって、アードモアは素晴らしいスタートラインとなることでしょう。ぜひ、アードモアの世界へ足を踏み入れてみてください。

アードモアとは

スコッチウイスキーの世界には、数々の銘柄が存在しますが、アードモアはその中でも特筆すべき存在です。その起源は古く、伝統的な製法を守り続けながら、数多くの愛好家を魅了し続けています。ここでは、アードモアの歴史や魅力に迫ってみましょう。

アードモアの歴史

アードモア蒸溜所の歴史は、ウィリアム・ティーチャーの息子であるアダム・ティーチャーによって設立された1898年までさかのぼります。

ティーチャーズ社が製造する人気のブレンデッドスコッチウイスキー「ティーチャーズ・ハイランド・クリーム」の需要の高まりに応えるために設立された蒸留所でした。

アードモアは、グランピアン山脈の湧水と地元のピート源から良質な水が豊富に供給される好立地にあり、新しい蒸溜所の場所として選ばれたのです。

初期のアードモアは、ピート香が特徴的な高品質のシングルモルトウイスキーを生産することで急速に評判が高まりました。このウイスキーは主にティーチャーのブレンドの主要な構成要素として使用されましたが、単独のシングルモルトとしてもウイスキー通の間で高く評価されたのです。

アードモア蒸溜所は、長い年月の間に何度か所有者が変わります。1976年、ティーチャー家は蒸留所をアライド・ディスティラーズに売却し、その後、アライド・ドメックという大きなコングロマリットの一部となります。2005年、フランスの蒸留酒会社ペルノ・リカールがアライド・ドメックを買収し、アードモアの新しいオーナーとなりました。

ペルノ・リカール社の傘下で、アードモアは特徴的なピーテッドウイスキーを生産し続け、シングルモルトとしてのマーケティングに多くの投資を行うようになります。これにより、「アードモア トラディショナル カスク」や「アードモア レガシー」など、いくつかの新しい表現が発表され、高品質のハイランドピーテッドウイスキーの生産者として、ブランドのアイデンティティをさらに確立することにつながったのです。

2014年、アードモア蒸溜所は、複数の蒸溜所を含む大規模な取引の一部として、バミューダを拠点とする企業、バカルディに売却されます。バカルディはアードモアブランドの成長を支え続け、新しい表現を導入するとともに、1世紀以上にわたってアードモアのウイスキーを特徴づけてきた伝統的な製造方法を維持し続けています。

アードモアはその歴史を通じて、ルーツに忠実であり続け、他のハイランドモルトとは一線を画すユニークな個性を持つピーテッドシングルモルトウイスキーを生産しています。品質と伝統へのこだわりが、スコットランドをはじめ、世界中で尊敬され、親しまれているウイスキーメーカーとしての地位を確かなものにしているのです。

年表

年代できごと
1898年スコットランドのアバディーンシャー州ケネスモントに、ウィリアム・ティーチャーの息子、アダム・ティーチャーがアードモア蒸溜所を設立
1900年代前半アードモアのピーテッドシングルモルトウイスキーが評判となり、主にティーチャーのブレンデッドスコッチウイスキーに使用されるようになる
1976年ティーチャー家がアライド・ディスティラーズ社にアードモアを売却
1994年アライド・ディスティラーズが、より大きな蒸留酒コングロマリットであるアライド・ドメックの一部となる
2005年フランスの蒸留酒会社ペルノ・リカールがアライド・ドメックを買収し、アードモアの新しいオーナーとなる
2008年クォーターカスクで仕上げたピーテッド・シングルモルト「アードモア・トラディショナル・カスク」を発売
2014年バカルディが複数の蒸留所を巻き込んだ大型取引の一環として、アードモア蒸留所を買収する
同年元バーボン樽と元シェリー樽で熟成させたライトピーテッド・シングルモルト「アードモア レガシー」を発売
2015年ポート樽で12年熟成させたシングルモルト「アードモア12年 ポートウッドフィニッシュ」を発売

アードモアの魅力

アードモアは、その特徴的な風味と豊かな歴史から、ウイスキー愛好家に好まれています。ここでは、アードモアの魅力を3つ紹介します。

ユニークな味わい

アードモアのウイスキーは、その独特な味わいで知られています。伝統的に、アードモアのウイスキーは軽くピーティングされているため、最終製品に微妙なスモーキーさが加わります。

その結果、蜂蜜、バニラ、フルーツの甘みと土っぽいピート香、そして時にはスパイスの風味がバランスよく調和した、複雑な味わいが生まれます。

このためアードモアは、典型的なスペイサイドの果実味と、アイラモルトに見られるピートのスモーキーさのバランスを好む人々にとって、特に魅力的なウイスキーとなっているのです。

伝統的な製造方法

アードモア蒸溜所は、スコットランドに残る数少ない蒸溜所のひとつで、今でも伝統的な製造方法を採用しています。

伝統的な製法へのこだわりは、蒸溜所とその製品に古き良き時代の魅力を与えていおり、スコッチウイスキー製造の職人技と伝統を高く評価するウイスキー愛好家にとって非常に魅力的です。

多彩なボトリング

アードモアは、ウイスキー愛飲者がさまざまな表現と風味を探求できるよう、さまざまな製品を取り揃えています。

製品には、ライトリーピーテッドの「アードモア レガシー」や、「アードモア12年 ポートウッドフィニッシュ」、「アードモア20年」、「アードモア30年」など、より古く複雑な味わいのシングルモルトがあります。

アードモアは、他のスコッチ・ブランドに比べると知名度は低いものの、その品質、信頼性、独自性から、ウイスキー愛好家の間で高い評価を得ています!

アードモアの主な種類と味わい

アードモア蒸留所では、さまざまな種類のウイスキーが製造されています。以下に代表的な種類とそれぞれの特徴を紹介します。

アードモア レガシー

アードモア レガシー

アードモア レガシーは、ピーテッドウイスキーの入門編としてバランスの取れたシングルモルトウイスキーです。

アルコール度数は40%で、ピーテッドモルトとノンピーテッドモルトを組み合わせ、穏やかなスモーキーさを醸し出しています。

香りは、はちみつのような甘い香りのなかに繊細なピート香。口に含むと、クリーミーなバニラの中にスパイシーな風味が広がります。

アードモア トラディショナル カスク

アードモア トラディショナル カスク

アードモア トラディショナル カスクは、ピーテッド・ハイランドシングルモルトです。アメリカンオーク樽で熟成させ、次に小さめのクォーターカスクで熟成させています。

ノンチルフィルタードで、アルコール度数は46%。このウイスキーは、ピートスモーク、バニラ、スパイスの香りを持つフルボディの風味が特徴です。

アードモア トラディショナル ピーテッド

アードモア トラディショナル ピーテッド

アードモア トラディショナル カスクの流れを汲み、ピーテッドに焦点を当てた製品です。アルコール度数は46%で、アイラ島のピーテッドウイスキーに比べ、マイルドでスモーキーなフレーバーが特徴です。

香りは穏やかなスモーキーさとバニラのニュアンス。口に含むと、甘い蜂蜜と麦芽とピートスモークのバランスが取れ、ピート香の余韻がほどよく長く続きます。

ヘビリーピーテッドのような強烈さはないので、マイルドでスモーキーな香りを楽しみたい人に向いているでしょう。

アードモア トリプルウッド

アードモア トリプルウッド

アメリカンオーク樽、クォーターカスク、パンチョンで熟成しているのが、アードモア トリプルウッドです。この熟成により、フルーティーでキャラメルのような風味が楽しめます。アルコール度数は46%。

香りは、チョコレート、はちみつ、ほのかなピート香。ドライでスモーキーなフィニッシュが特徴です。

アードモア 12年 ポートウッドフィニッシュ

アードモア 12年 ポートウッドフィニッシュ

アードモア 12年 ポート・ウッド・フィニッシュは、バーボン樽で熟成させた後、ポートワイン樽でさらに熟成させたウイスキーです。

ポートワイン樽で熟成させることで、ワインのような甘みがウイスキーに付与され、さらにジューシーなグレープとオレンジピールの香りが加わります。アルコール度数は46%。

ベリー、バニラ、穏やかなスモークの香りと、バーボン樽由来のバニラ、バランスの取れたピートの豊かな味わいが楽しめます。

アードモア 25年

アードモア 25年

アードモア25年は限定品で、バーボン樽とシェリー樽で熟成されています。アルコール度数は51.4%。

ドライフルーツ、ナッツ、レザーのエレガントな香り。口当たりは滑らかで、ダークチョコレート、ドライフルーツ、オークのスパイス、土っぽいピート。

シェリー樽の影響が豊かな果実味を与え、長期熟成が深い複雑さと上品さを与えています。フィニッシュは長く、ダークフルーツ、オーク、ほのかなスモーク。シェリー由来の甘みとまろやかなピート香のバランスが素晴らしい、贅沢で洗練されたウイスキーです。

アードモア 30年

アードモア 30年

アードモア30年は、カスクストレングスでボトリングされ、フレーバーを最大限引き出すためにチルフィルターをしていない製品です。

30年の熟成を経て、フレーバーに深みと複雑さを与えています。香りには、トロピカルフルーツ、蜂蜜の豊かなアロマと、ほのかなピートスモークが感じられます。

アードモア30年は、ウイスキー愛好家にとって希少な逸品であり、熟成年数と複雑さにおいてアードモアの最高峰です。ボトルやパッケージにも、高級感があります。

アードモアのおすすめの飲み方

ここでは、アードモアのおすすめの飲み方を紹介します。

ストレート

アードモアはピートを使用した香り豊かなウイスキーなので、ストレートで飲むことでその本来の風味を存分に楽しむことができます。

常温のウイスキーをグラスに注ぎ、ゆっくりと香りを嗅ぎながら飲むと良いでしょう。

水割り

少量の水を加えることで、ウイスキーの風味が開かれ、異なるニュアンスが感じられるようになります。ウイスキーに対して約同量の水を加えてお楽しみください。

オン・ザ・ロック

氷の上にウイスキーを注いで飲むオン・ザ・ロックは、ウイスキーが冷えることで味わいがややマイルドになります。アードモアのスモーキーさが苦手な方にはお勧めです。

ハイボール

爽やかな飲み物として人気のハイボールは、Ardmoreウイスキーを使っても美味しく楽しめます。グラスに氷を入れ、ウイスキーを注ぎ、上から炭酸水を足して、レモンやミントで香り付けするとさらに良いでしょう。

カクテル

アードモアは、その特異な風味がカクテルに深みを与えてくれます。例えば、「ラスティー・ネール」というカクテルでは、アードモアにドランブイ(スコッチリキュール)を加え、氷を入れたグラスで混ぜて飲むことができます。